CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやBuchanan Ingersoll & Rooney PCと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Freshub, Inc. 対 Amazon.com, Inc.事件

CAFC, No. 22-1391 (February 26, 2024)

侵害事件において、原告の関連特許出願の審査過程において、応答期限内に応答しなかったことがUSPTOに対する意図的な遅延でないと説明したことが不実行為にあたるか否かが争点となった事例である。被告は、出願人(原告)がUSPTOを欺く特定の意図を持って重要な情報を虚偽記載または省略したことを証明しなければならないが、地裁は、被告が出願人の意図的な放棄を明確かつ説得力のある証拠を提出していないと判断し、C…

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CyWee Group Ltd. 対 ZTE (USA), Inc. LG Electronics Inc. 事件

CAFC, No. 2021-1855 (January 18, 2024)

この事件では、IPR申請者が積極的に参加しない場合を除き、IPR手続きを積極的に行わないとする同意に基づいて参加した参加者が、IPR申請者が手続きを断念したため、積極的にIPR手続きに参加し、補正クレームへの反対および無効証拠を提出した。PTABでは、参加者の手続きへの単独での参加を認め、提出した無効証拠を採用し、IPR対象クレームを無効とした。CAFCでもPTABの決定を支持した。

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DexCom, Inc. 対 Abbott Diabetes Care, Inc. 事件

CAFC No. 2023-1795 (January 3, 2024)

この事件では、裁判地選択条項のある和解契約の当事者が相手方当事者の特許についてのIPRを申請したことに対して、契約違反を根拠にしたIPR停止の仮処分が申し立てられた。この判決でCAFCは、裁判地選択条項にもかかわらずIPR申請が可能な場合が契約に示されていることに基づいて、本件契約の裁判地選択条項はIPR申請を禁止するものではないと判断し、契約違反を認めず、仮処分の申し立てを棄却した。

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