CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやVenable | Fitzpatrickと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Actelion Pharmaceuticals Ltd. 対 Mylan Pharmaceuticals Inc. 事件

CAFC, No. 2022-1889 (November 6, 2023)

この事件では、クレームの数値限定「13以上」が、誤差を考慮して「12.5以上」と解釈されるか、厳密に「13以上」と解釈されるかどうかが争われた。CAFCは、クレーム解釈に際しては内部証拠が優先されるのが原則であるが、本事件において内部証拠ではクレーム解釈ができないため、当事者が証拠として提出した外部証拠を検討すべきとして、地裁の判決を差し戻した。

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In re PersonalWeb Techs., LLC 事件

CAFC, No. 2021-1858, 1859, 18630 (November 3, 2023)

通常、特許法285条の「例外的な場合」のハードルは高いが、この事件では、原告の侵害訴訟の提起が特許権の濫用と考えられる。この事件では、原告が同じ製品に対して、2度にわたる特許侵害侵訴訟を提起したことについて、連邦地裁は、「客観的に根拠がない」「原告の侵害理由が度々変わったこと」「クレーム解釈後に不当に訴訟を引き延ばした」「顧客への不合理な提訴」「原告の不正確な宣誓供述」という理由をあげて、「例外的…

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Corephotonics, Ltd. 対 Apple, Inc. 事件

CAFC, No. 2022-1350, 1351 (October 16, 2023)

この事件でのPTAB決定の破棄は、Apple側の専門家の報告書の数値の設定の誤りが対象クレームのパラメータに影響するか、先行特許の組み合わせに影響するかを判断せずに、誤りがあることに基づいて、組み合わせについてApple側の主張が不十分であると結論付け、Appleに対して反論の機会を与えなかったことに起因する。

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