CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやBuchanan Ingersoll & Rooney PCと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Construction Equipment Co. 事件

No. 2010-1507,2012,2,8-Dec-11

この事件において、CAFCは以前に、特許権が先行技術に対して非自明であるとの地方裁判所の判決を支持しましたが、実質的に同じ先行技術に基づいてその特許発明が自明であり、再審請求の対象であるとしたUSPTOの判断を支持しました。この判決により、地方裁判所での訴訟において特許無効の抗弁に失敗した当事者であっても、USPTOにおける再審査請求の手続において、特許無効の主張を続けることが可能となりました。

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Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. 対 AstraZeneca Pharmaceuticals LP 事件

No. 2011-1091,2012,2,1-Dec-11

この事件で、CAFCはインターフェアレンス手続きにおける優先権をめぐる争いに適用される基準を述べています。その基準では、(1)全クレーム要件を充足する実施形態を構築するかプロセスを実行し、(2)発明が意図された目的のために動作すると判断していなければならないことが規定されています。しかし、その発明がどのように、なぜ動作するかに関する全てを知っている必要もなければ、特許権者が後にクレームで使用するの…

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Powell 対 Home Depot U.S.A. Inc.事件

Nos. 2010-1409, -1416,2012,1,14-Nov-11

この事件でCAFCは、故意による特許権侵害、及び損害賠償について法律の問題としての判決を認めなかった地方裁判所の判決を支持しました。陪審員による損害賠償額の算定は、特許権者又は訴えられた侵害者の予測していた利益が上限ではなく、侵害品により削減できたと推定される費用も基準のひとつとなることが改めて明らかになりました。

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Ultramercial, LLC 対 Hulu, LLC事件

No. 2010-1544,2012,1,15-Sep-11

この事件では、権利行使された特許発明が特許可能な対象であるか否かが争点となりました。CAFCは、クレームされた方法が、特許適格を有する対象を構成する、インターネット経由の広告を伴う実用的用途(practical application)であると判断しました。この事件は、実用的用途を有する方法は、特許可能な対象である可能性が高く、抽象概念として扱われる可能性は低いということを強調しました。

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Absolute Software, Inc. 対 Stealth Signal, Inc.事件

Nos. 2010-1503, 1504,2011,12,11-Oct-11

この事件では、重要事実に関する真正な争点が存在しない場合のみ略式判決が適切であることが確認されました。また、提案された期日までに異議を申し立てないことは、自身の異議を申し立てる権利を放棄したことと見なされ、放棄規則の限定的な例外は適用されないことに注意が必要です。

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August Technology Corporation 対 Camtek, Ltd.事件

No. 2010-1458,2011,11,22-Aug-11

CAFCは地方裁判所の判決を覆しましたが、その理由とは別の論点である§102(b)のオン・セール・バーに関して興味深い判断が示されました。CAFCによれば、§102(b)のオン・セール・バーは、発明に関する「商業上の販売の申し出」の時点で発明が「特許を取るための準備が整っている」ことを要求せず、発明が着想された時点で商業上の販売の申し出が発生可能になります。従って、着想前に販売の申し出が行われると…

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Genetics Institute, LLC 対 Novartis Vaccines and Diagnostics, Inc.事件

No. 2010-1264,2011,11,23-Aug-11

この事件において、CAFCは米国特許法第291条に基づく事実上の抵触が存在しないことを理由にジェネティクスの訴訟を棄却した地方裁判所の判決を支持しました。CAFCはまた、より大きなタンパク質を作る動機づけが先行技術の中には存在しないとして、ジェネティクスの特許権はノヴァルティスの特許権に対して自明でないと判断しました。

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