CAFC判決

CAFC判決

Tiger Lily Ventures Ltd. 対 Barclays Capital Inc. 事件

CAFC, No. 21-1107 (June 1, 2022)

この判決でCAFCは、Lehman Brothers とBarclays は2008年以降、LEHMAN BROTHERS 商標を継続的に使用していた実績があり、同一マークの申請について優先権があることを認めた。

2008年までLehman Brothersは大手投資銀行として文字商標LEHMAN BROTHERSや周辺の関連商標を連邦登録していた。リーマンショック後、一部の事業と資産がBarclaysに15億ドルで売却された。LEHMAN BROTHERS商標については、売却されていない事業関連で使用するため、Lehman Brothersに全世界での非独占の使用許諾が認められていた。LEHMAN BROTHERS商標の使用許諾期間は2年で、使用許諾期間後は登録商標を維持しないというのがBarclaysの方針であった。

2013年にTiger Lillyがビールやスピリッツなどの飲料を指定商品とした「LEHMAN BROTHERS」商標の登録を申請した。その数ヶ月後、Barclaysは金融サービス関連の使用を目的として「LEHMAN BROTHERS」商標の登録を申請した。翌2014年、Tiger Lillyはバーやレストランなどの飲食店を指定商品として「LEHMAN BROTHERS」商標の登録を申請した。両者は互いに相手方の商標出願の登録に異議を申立てた。PTO審判部はBarclaysの異議申立てを認め、Tiger Lilyの異議申立てを退けた。Tiger LilyはCAFCに控訴。

CAFCは、Lehman Brothers とBarclays は2008年以降、「LEHMAN BROTHERS 商標」を継続的に使用してきたことを指摘してPTOの審決を支持した。