CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやBuchanan Ingersoll & Rooney PCと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Koninklijke KPN N.V. 対 Gemalto M2M GMBH 事件

CAFC Nos. 2018-1863, 2018-1864, 2018-1865,2019,12,15-Nov-19

CAFCはこの判決で、既存の技術プロセスに対する具体的な改善をクレームが記載している場合には、ソフトウェア特許の特許適格性が認められるという先例を再確認した。 この判決は、特にデータ処理の分野において、ソフトウェア特許を扱う実務者にとって、特許適格性に関する有益なガイドラインを提供している。本件における認定によれば、技術的改善に向けられている特許クレームは、単に達成されるべき結果を記載するのではな…

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Airbus S.A.S. 対 Firepass Corporation 事件

CAFC, No. 19-1803,2019,12,8-Nov-19

自明性の拒絶理由に用いる先行技術は、クレームされた発明に類似する先行技術(analogous prior art)でなくてはならない(MPEP § 2141.01(a))。この判決は、特定の先行技術が「類似する先行技術」であることを立証する目的で、他の引用文献のような追加証拠に頼ってもよいことを示した。したがって、一見するとクレームされた発明に類似しない先行技術であっても、適切な追加証拠を用意すれ…

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Arthrex, Inc. 対 Smith & Nephews, Inc. 事件

CAFC No. 2018-2140,2019,10,31-Oct-19

USPTO長官が特許法第6条(a)にもとづきPTABの審判官を指名するのは合衆国憲法に違反すると判断した事件。CAFCは、再審査に関するPTO長官の権限や審判官の解任権限などを考慮した上で、PTABの審判官が憲法でいうprincipal officer(主要な官吏)にあたると認定し、principal officerがPTO長官により憲法に反して指名されていると結論づけた。CAFCは事案をPTAB…

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American Axle & Manufacturing Inc., 対. Neapco Holding LLC, et al. 事件

CAFC No. 2018-1763,2019,10,3-Oct-19

機械系の発明について、特許クレームが抽象的アイデアに向けられおり、特許適格性を欠くと判断した事件。CAFCは、クレームに追加されたステップは科学の世界ではよく知られたありふれたものであり、全体として見れば、部品の寄せ集め以上のものではないとする地裁の認定を支持し、クレームで記載された発明は特許を受けることができないものであると判決した。

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Samsung Electronics Co., Ltd. 対 Infobridge Pte. Ltd. 事件

CAFC Nos. 2018-2007, 2018-2012,2019,8,12-Jul-19

CAFCはこの判決で、(1)パテントプールの契約内容によっては、プールのメンバは、他のプールのメンバがプールに入れている特許を無効にすることについての利害関係人となりうること、(2)文献が先行技術として公に利用可能になったというためには、技術的な利用可能性以上の事情があったことを示す必要があること、を示した。

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